2020年3月15日日曜日

小室等さんについての投稿 2

『いま生きているということ』というアルバムは、『夏が終る』を含む、10曲すべてが、谷川俊太郎さんの詞で、それに小室等さんが曲をつけているものだった。このアルバムは、ぼくが聴かなければならない、避けて通れない道なのだと思った。そして、今このときが、最良のタイミングなんだ、そう言われているような気がした。レコードに針を落とすと、ムーンライダーズの皆さんをバックに、ギターを掻き鳴らして歌う小室等さんの声がなんだか新鮮に聴こえた。何枚か小室等さんのCDや、レコードを聴いているのに新鮮だった。これは、このアルバムが、ぼくにとって、特別な意味を持っているということを意味しているという、証拠のような気がした。谷川俊太郎さんの詞に小室等さんの曲。これはもういいことはなんとなくわかっていたが、全体的にやはりいいのだ、ということを確認した。『モナ・リザ』という曲は、ぼくの中のそれまでの小室等さんのイメージを変えるもので、新しい小室等さんを発見できてうれしかった。『お早うの朝』や『高原』、タイトル曲の『いま生きているということ』は、23区コンサートで聴いていたので、もう名曲だということを知っていた。だが、オリジナルの音源を確認できて、ありがたかった。順番は逆なのだと思うが、このレコードのありがたさを感じた。全体を聴いて、とてもいいアルバムで、すきだと思った。side1と、side2。CDで通して聴くより、レコードで、ひっくり返して聴く方が、趣あるアルバムだなあと、当時のぼくはなんだかその感想を持っている自分に満足していたような気がする。でも、全体的にすきなアルバム、すきなアルバムなのだが、だがぼくは、ぼくにとってはやはり、『夏が終る』の存在感が圧倒的だった。矢野顕子さんのアルバムで聴いたあの衝撃は、一体なんだったのか。矢野さんのは矢野さんのでそれはそれなんだとは思うが、この小室等さんのオリジナルを聴くことで、なにかわかるんじゃないかと思って、信じて、このレコードを買ってからずっと、『いま生きているということ』というアルバムを聴くつもりのようで、どこかでぼくのなかでは『夏が終る』を聴く、いや、『夏が終る』を聴くことであの時の衝撃はなんだったのかを確認する、したい、という思いでいたのだと思った。side1の、最後の曲だった。5曲目だ。小室さんのギターで始まった。あせたーーようなーー、うすいーーあおぞらーーー、、、まさかとは思ったが、一瞬であの世界に入れた。そこからはあの世界に入ったことしか覚えてなくて、曲が終わったと同時だと思うが、現実の世界に引き戻された。うわー、なんだこれ、力すごいなーと思った。なんの楽器がなって、小室さんがどうやって歌って、どんな感じで曲が展開されて、どうやって終わったか全く覚えていなかった。ギターで始まったことしかわからなかった。ぼくは、この曲は、力、すごいな、ということが、理解、確認、できた。その後、機械的に何回か聴くうちに、あの世界に入らないで聴く方法を身につけ、どういう展開なのかとか、どこでどれがなってるのか、みたいなことがわかったのだが、まず、小室さんの歌が、他の9曲とは全然違う独特で鳥肌のたつ感じの雰囲気だということが確認できた。歌が、あの世界への案内人といった具合か。あと、ピアノの人が、なんか最初すごく中途半端なところ、つまり『ゆうすげ』という歌詞のとこで入ってくるけど、すぐ消える。で、本来ここらへんで入るんだろうな~というところでまた入ってくる。そのあとはなんだか一筋縄ではいかないような弾き具合でいて、結構あの世界に連れて行く手助けをしていることがわかった。この曲は、歌とギターとピアノだけしかいなかった。少ない編成でよくもまあこんな世界を作り出すというか、世界に連れて行くというか、なんというかだなーだった。なのだが、そういう、べつにどれがどこでどうなってみたいなのはなんとなく確認はできるのだが、あの世界に連れていかれる謎は、何度聴いても全然わからなかった。気を抜くといつだってあの世界に連れてかれるし、これはぼくなんかが解明できる謎ではないと、諦めた。もちろんいまだにわからない。『夏が終る』という曲は、すんごい力のある曲で、いいかわるいかわからないが、どっか違う中毒性のある世界に連れていってもらえる名曲だということで、落ち着いた。矢野顕子さんの『SUPER FOLK SONG』の一曲一曲のコメントの『夏が終る』のところを思い出してもう一度読むと、『、、、小室等さんのレコーディングでピアノを弾くようにと言われ、そこで弾いたのがこの曲でした。、、、』と書かれていた。『小室さん等事件』で、すっかりその部分を見落としていたが、そういうことだったのかと思った。このピアノは矢野顕子さん。なるほど。あの独特のプレイにも納得がいった。中学三年生のあのとき、しっかりとこれを読んでいれば、スムーズにこのアルバムにたどり着けて、スムーズに小室等さんを知れたような気がするが、小室等さんには申し訳ないが、それはそれで恥ずかしいけど面白いなあといま思う。ただ、そのコメントをしっかり読んでいたところで、この力のありすぎる曲を解明できたわけではない。この曲のすごさは、はかりしれない。その後、歌いたかったので、mitatakeで、『赤いクーペ』はカバーさせていただいて、CDにも入れさせていただいたが、『夏が終る』は、どうにも手のつけようがないし、歌える自信もないため、聴くだけにとどまっている。当時のことなどを思い出して、いま思うことなど交えて考えて書いてきたが、小室等さんとの、出会ってからのことを書きたいのに、出会う前のことは、序章的に書こうとしていただけなのに、かなり抑え気味にしているつもりだったのに、長くなりすぎて、『夏が終る』のことにもかなり触れてしまって、全然小室等さんに会えない。小室等さんに会いたかったが、会ったらこの何倍もの量になってしまうと思うので、悔しいが今回はここまでにしたいと思う。でも絶対何かの機会で小室等さんについて書きたい。早く出会いたい。なんでこんなにたくさんになってしまうかわからない。謎だ。小室等さんや小室等さんの曲は、ぼくにとって不思議なのだ。もうストレートに言おう。大好きなのだ。 こんなにすきでごめんなさい。





 翌日に書くといったのに、自分の都合で、投稿が2回にわかれ、2日後になってしまったことを、小室等さん、そして皆様にお詫びします。申し訳ございませんでした。



小室等さんは、コンサート多数されていますが、現在公開されている、岩井俊二監督の映画『ラストレター』にも出演されています。 ぼくも観に行こうと思いながら、まだ、観に行けてませんが、絶対行きます。皆さんも是非!
https://last-letter-movie.jp/sp/

小室等さんの情報もこちらからどうぞ。
コンサートも是非!!
https://office-khys.com/




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